fc2ブログ

第二十四回 春節・爆竹

中国
08 /27 2018
盛大に、何発もの爆竹に火を点じる。 1992年 雲南 昆明

 中国の伝統行事は、旧暦に従って行われるのが主流です。
 日本でも旧暦で雛祭りをする地方があったり、旧盆の習慣があるように、中国も二十四節気(旧暦で云う、季節の区分。大寒や立秋もその一部)が現在でも人々の生活習慣に密着し、根付いています。

 例えば新暦の1月1日は、ただの休日で中国ではそんなに盛り上がりません。
 中国でお正月と云えば、旧正月、すなわち春節のことを指します。人びとが一年で最も楽しみにしているお祝いのシーズン。ここから彼らの新年は始まるのです。

 家の門におめでたい絵や文字の書かれた春聯や年画を貼り、爆竹を鳴らして、家族揃って正月番組をTVで楽しむ・・・というのが、典型的な中国のお正月スタイル。

 ここ10年ばかりは保安上の理由から、特に都会で爆竹を鳴らすことが、原則禁止されていました。ところが最近法律が改正され、条件付きながら爆竹が「解禁」になったのは、人々の春節ムードを盛り上げる一助になるのではないでしょうか。
 「解禁」は、2005年12月から施行されています。

 となると、又アレが復活するのか、と個人的には思わなくもありませんが・・・。

爆竹に関する警察のポスター 2005年 北京

 1992年の春節を、私は雲南は昆明で迎えていました。
 晦日にもなると、暗くなるのが待ちきれないかのように、町のあちこちで爆竹に火が点じられます。
 竿の先に長く垂らした爆竹が派手に鳴り響くのを、近所の人びとが取り巻いて見ています。賑やかな音で新年の幕開けを皆で祝うのです。

 しかし。祝うのは構わないのですが、特にこの日の夜歩きには気を付けないといけません。なぜなら、地上だけでなく空からも何が降って来るか分かりませんから。
 マンションのバルコニーから爆竹や、あろうことかロケット花火がシューッと飛び出す「奇襲」に見舞われたりして、結構危ないのです。・・・尤も今回の条例では、バルコニーや屋上で花火を発射したり、階下へ投げ落とす(!)ことは当然禁止となっていますが・・・。

 兎も角、晦日の晩は、本当に夜中じゅうどこかでバンバン鳴っていて、寝ていても爆音が耳に纏わりついたものです。
 初めての経験に、幸い行ったことはありませんが、戦場てこんなかな、と思いました。


・・・以下続く。

(※ 註:この記事は 2006.2.12 に掲載されたものを転載しています)
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

かずよ

北京留学時代のちょっと懐かしい話題から現代中国事情