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第六十九回 サンザシ 2

食べ物・飲み物
04 /12 2019
サンザシ、其他ヤマイモやパイナップルなどもアメがけ 2005 北京

 短期留学でやって来た、二度目の北京でのことでした。

 「あれ、何だろ。」
 赤いアメ玉みたいなモノを串刺しにした食べ物が、台に沢山刺してありました。

 それは糖葫芦(タンフール・サンザシの飴がけ)でした。
 特に寒い時期に中国を訪れると大概の方は目にするであろう、糖葫芦。
 長い串に赤いサンザシを幾つも刺して飴がけにしたものです。ビタミンもあって喉に良い、ということで子供だけでなく、大人も食べます。

 一緒にいた留学仲間と「食べてみようか」ということになりました。
 するとその場にいた、学校からのお世話係として付いて来ていた中国人から「あれは不衛生だから、なるべくなら食べないほうがイイ」とストップがかかったのです。

 えー!?だって、その辺の人たちは皆食べてるじゃーん、と反発しようと思ったものの、自身の語学力の無さと、彼女は私たち留学生の世話を受け持っていたので、もし万が一の責任問題になったら悪いしねぇ、と昔から諦めの良い私なのでした。

 一応お世話係だった彼女のメンツを立てて(?)その場でのサンザシ・デビューは見送りました。しかしその後、幾度も食する機会がありました。

 甘酸っぱいサンザシと飴のハーモニーが、身体にイイ感じです。

 糖葫芦の他にも、山芋の飴がけ、というのもあります。
 皮付き(!)のままぶっきらぼうに串に刺しているのが、ちょっとグロテスク。赤いサンザシと白&茶色の山芋の「ダブル刺し」もあります。

 初めてサンザシを見た日から、はや幾年・・・。

 先年、北京で少し進化した飴がけ屋台を見かけました。
 飴がけの対象が、サンザシ、山芋の他にバナナやパイナップルなど、見た目もカラフルなものが仲間入りしていたのです。

目の前でアメがけをして「作りたて」感を演出 2005 北京

 売り子のオジサンが、目の前で飴を溶かして具材にからめるパフォーマンスも見せてくれます。

 ひょっとして、日本のお祭りの屋台で食べられる定番・あんず飴は誰かが中国の糖胡ルからヒントを得たのでは無いかしら?

 今や日本で独自に発達したラーメンやギョウザも、その起源には戦後中国からの帰国者が作り始めて・・・、というのがあるのですから、案外そう外れた説ではないかも知れません。

サンザシ屋の変わらぬ姿! 2015 北京


・・・以下続く。

(※ 註:この記事は 2010.12.28 に掲載されたものを転載しています)

第六十八回 サンザシ 1

食べ物・飲み物
04 /11 2019
ホコリが付かないよう、工夫している。なかなかグッドデザイン 1992 北京

 現在の親御さんの教育方針がどんなものかは判りませんが、今時子供の買い食いについて、例えば日本の小学校などで議論されることはあるのでしょうか。

 私が子供の頃、周囲では駄菓子屋さんでの買い食いが一時問題になっていたことがあります。
 要するに不衛生だということで、大きな壷に入っている酢漬けイカだとか、紙箱に指を突っ込んで取るあんこ玉など、包装していない状態で売られていたものを指して言っていたのだと思います。

 少なくとも我が家では、量や食品の状態について判断力の乏しい子供が、食べ物を好きに買って外で立ったまま、又は歩きながら食す行為そのものが行儀の悪いこととして、あまり良い顔をしていなかったと記憶しています。

 加えて、子供のお金の遣い方に対する親の考え方もあったのだろう、と今では理解が出来ますが、子供当時としては、やはり他の友達と同じような駄菓子屋に入り浸る付き合いに魅力を感じていたのでしょう。

 中国では、食事を食堂や屋台でとることが普通だったり、親が共働きで忙しかったり、という事情も手伝ってか、子供の買い食いに関して、そうデリケートではないように見受けられます。
 下校途中に道端で飲み物やアイスクリーム、他愛ない小さなオモチャを買っているのを、よく目にしたものです。

 では、中国では外でむき出しで売られている食べ物に関して、衛生に注意を払わないのかと云うと、どうでしょうか。


・・・以下続く。

(※ 註:この記事は 2010.10.29 に掲載されたものを転載しています)

第六十七回 有機野菜 2

食べ物・飲み物
04 /10 2019
近郊の農村から運んで、路上で商売 1992 北京

 当に、新しいモノに飛びつくのは日本だけでなくいずこも同じなようです。
 「楽活」(ロハスの音訳。なかなか良い漢字を充てていると思いませんか?)を謳ったり、水、砂糖、その他添加物を加えないのが売りになったフレッシュジュース店が人気を博したり。

 益々健康志向に拍車がかかりそうな中国です。

 中国の有機野菜が異常な高値、という話題ですが、日本の有機野菜もそんなにお高いのか知らん?

 ソモソモ、有機野菜て何?ということで、農業に従事している知人(日本人)にお尋ねしてみました。
 日本における有機野菜の規則的定義は、以下の通り。

 JAS法で定義されているのは化学肥料・農薬を使わないことを基本とし、三年以上植え付けした農地で生産された農産物。

 つまり、大きな意味で、有機野菜とは有機質肥料の堆肥(米ぬか、油粕など)を使い、農薬を使用していない作物を指すそうです。
 但し、果樹には又別の定義があって、なかなか複雑なようです。

 果たして、中国ではこのような規定の下で、1玉100元もするカリフラワーの販売が許されているのか・・・。

ノドカな農村風景 1993 北京郊外

 オリンピック前には、「オリンピック野菜」と銘打った野菜(選手向けの専用の野菜か?)の栽培を取材した記事を読んだことがありますが、あれも有機野菜だったのか。

 しかし、日本の農業界でも、有機野菜についてはJASに登録するのにお金と手間がかかるため、未登録の有機野菜も存在する、とのこと。

 やはり最終的には食の安全性は、すなわち信用性、なのだと思いました。


・・・以下続く。

(※ 註:この記事は 2010.7.28 に掲載されたものを転載しています)

第六十六回 有機野菜 1

食べ物・飲み物
04 /09 2019
町の野菜市場 1993 四川成都

 良いにつけ悪きにつけ、日本人は忘れ易い性格なのか、以前の冷凍餃子騒動について、今や殆ど話している人の声を聞きません。
 当時のキオスクなどで販売していた新聞には「殺人餃子」の文字が躍るほど、騒ぎに騒いでいたのに・・・。

 事の善悪よりも、個人的には何だか日本のマスコミはヤタラと極端で騒ぎ過ぎだなぁ、という違和感を覚えた一件でした。

 こういう問題が起きてから、日中双方でそれ迄問題にされなかった点、今後気を付けなければいけない事が採り上げられ議論されたた結果、お互いがより良い方向へ向かうことが出来たなら、それに越した事はありません。

 健康問題は、今後もっともっと重要な問題になる筈ですしね。

 さて、健康志向著しい中国ですが、北京などでは有機食品を扱う店が大分増えた、ということを聞きました。

当時既に市中心部へ写真のようなロバや馬の引く車の侵入は禁止されていたけれど、比較的郊外に当たるこの界ワイには、まだこのような姿がみられた 1992 北京大学正門横にて

 以前は日本人向けの規模も小さいスーパーにしか置いていなかった有機野菜が、今では中国人を対象に、新規開店が続いている、と。

 有機野菜とそうで無い野菜を区別する為に、「有機」と記載されたラベルを貼っているスーパーもあるそうです。
 過日、北京に駐在している知人が教えてくれて驚いたのですが、くだんのラベルが付されたカリフラワー1玉が何と100元
(!普通は高めでも15~25元くらい)の値を付けていた、とのこと。
 買う人、いるのでしょうか・・・。


・・・以下続く。

(※ 註:この記事は 2010年 に掲載されたものを転載しています)

第六十五回 宴会料理5

食べ物・飲み物
04 /08 2019
ノスタルジーな雰囲気のレストラン。旧臭くても清潔感が滲み出ていて微笑ましい一コマ 2005 西安
   
 私が受けて一番困る質問。それは、「今まで体験した中で一番良かった○○は?」という類のもの。

 ○○には「国」あるいは「(中国の)地域」、そして「料理」という言葉がよく入ります。

 聞かれてすぐ挙げられない、又は答えづらいのは、ぼけーっとしていて普段から何も考えていないのがバレてしまう証拠なのと、やはり沢山ありすぎて決め付けられないのと、両方です。

 中国でご馳走になった数々の料理に関して、1番を決めるのは上記の理由でなかなかコレ、とは言えませんが、記憶に残る料理というのは、幾つかあります。

 その一つとして忘れられないのは、魚を姿揚げにして、あんかけにした料理。

 あぁ、糖醋魚(タンツーユィ)ね、と単に思うなかれ。何とこの魚、シッカリ油で揚げてあるのに、頭と尾が動いているのです!ひえー!!

 日本でも、刺身の活け造りで身は切れているのに頭と尾がぴくぴくしているのを見たことはありますが、中国で見たのは火が通っている魚!ビックリ!です。
 やっぱり中国四千年の歴史って、凄い!と思った一品でした。

 これは、北京時代に特別なツテというか、イベントで開かれたグルメの会でのこと。
 確か国賓クラスの方に腕をふるう料理人だった方が、それこそ国賓級の宴会メニューを特別に作って下さる、という趣向の席でのことだったと思います。

但しこれは文中の料理ではなくただの魚の姿煮 あんかけソース

 それでこの特別料理だった訳ですが、料理の名前をメモしてきちんと保管しておかなかったのが口惜しい。

 しかし近年、日本の某民放クイズ番組で、この料理がホンの少しだけ紹介されたことがあったのでした。

 料理は、山西省の名物料理として紹介されていました。後で料理の名前をメモしようと録画しておいたのに、後日不慮の事故で録画が消去されてしまったのです。

 先延ばしにしていた自分のだらしなさを呪いつつ、又しても口惜しや。

 どなたかこの時の番組(料理名)をご記憶、もしくはこの料理についてご存知の方がおられませんでしょうか?


・・・以下続く。

(※ 註:この記事は 2010.3.11 に掲載されたものを転載しています)

かずよ

北京留学時代のちょっと懐かしい話題から現代中国事情